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【裁判例あり】浮気の証拠になる写真とは?

【裁判例あり】浮気の証拠になる写真とは?

「浮気の証拠となる写真には、どんなものがあるのだろう?」とお悩みの方に向けて解説します。浮気相手や配偶者に慰謝料請求をするには、証拠は必須です。写真は、浮気証拠の中でも大きな証拠力を発揮します。

この記事では、

  • 浮気の証拠写真を撮るメリット
  • 浮気の証拠になる写真とならない写真
  • どうやって浮気の証拠写真を撮ればいいか

などを解説します。

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浮気の証拠写真を撮るメリット

浮気の証拠写真を撮るメリットは、浮気相手や配偶者に言い逃れをさせない点にあります。

かりにあなたが配偶者の浮気を確信したとしても、証拠がなければ浮気相手や配偶者はほぼ確実に言い訳をしてきます。

このとき、写真を筆頭に浮気の証拠があれば、浮気相手や配偶者の言い訳を封じ込めることができます。その結果、あなたの慰謝料請求に応じる姿勢を見せてくることが多いのです。もし応じてこなくとも、その証拠写真は裁判で大きな証拠力を発揮します。

このように、浮気の証拠写真があれば慰謝料請求をスムーズに進められる、裁判を有利に進められるというメリットがあります。

浮気の証拠になる写真とならない写真

浮気相手と配偶者が仲睦まじく写っている写真があるといって、裁判官がそれを浮気の証拠として採用するとは限りません。写真の中にも、浮気の証拠になる写真とならない写真があるのです。以下、順に解説します。

浮気の証拠になる写真

性行為中の写真

両者の顔が写っている性行為中の写真があれば、裁判官は不貞行為を認めるでしょう(浮気の証拠になる)。

この写真が存在するのは非常に稀なケースですが、配偶者がスマホに保存しているケースがあります。

「配偶者のスマホを見てもいいのか?」と思われる方が多いと思いますが、配偶者のスマホを操作してそのデータを裁判所に提出したケースでは、証拠として採用されたケースもあれば(東京地裁 H21.7.22)、証拠採用してくれなかったケースもあります(東京地裁H21.12.16)。

裁判官によって考え方が変わる可能性があります。

ラブホテルに出入りする写真

ラブホテルに入っていく写真と出てくる写真のどちらも必要です。さらに2人の顔が鮮明に写っている必要があります。この写真を撮影できれば裁判官が不貞行為を認める可能性は極めて高いです(浮気の証拠になる)。

裁判になると、浮気相手や配偶者はさまざまな言い訳をしてきますが、言い訳が通る可能性は低いです。たとえば、「談笑していただけです」と言い訳したケースでは、裁判所は「(ラブホテルにて)その談笑はあまりにも考えにくい愚行である」と断じています(東京地裁H10.5.29)。

ラブホテルに出入りする写真を撮影できれば、ほぼ浮気が認定されると考えてよいでしょう。

浮気相手の自宅に出入りする写真

ラブホテルと比べると若干、証拠力が落ちます。なぜなら、短時間の滞在であれば浮気相手や配偶者の言い訳が通る可能性が高くなるからです。

ただ、宿泊していたり、深夜に長時間滞在していれば、裁判官が浮気を推認する可能性が出てきます。道中の親密度(手を繋いでいたのかどうかなど)も影響してくるので、さまざまな写真を撮影することをおすすめします。

シティホテルの場合

こちらもラブホテルと比べると若干、証拠力が落ちます。ただ、浮気相手の自宅と同様、同室で宿泊していることを立証できれば浮気と認定される可能性は高いでしょう。

宿泊旅行中の写真

浮気相手と配偶者が泊まりで旅行に行き、そのときの写真をスマホなどに保存しているケースがあります。この写真を獲得できれば裁判官が不貞行為を認める可能性は極めて高いです(浮気の証拠になる)。

裁判例では、浮気相手と配偶者が2泊3日の沖縄スキューバダイビング旅行に行ったケースで、浮気相手の女性(ホステス)は「肉体関係は持っていない」と主張したのですが、裁判所は不貞行為があったと推認しました(東京地裁 H10.5.29)

LINEやメールを撮影した写真

LINEやメールに【性的関係を持ったことをうかがわせる内容】が記載されていれば浮気の証拠になります。たとえば「昨日は気持ちよかったよ」「またあのホテルに泊まろうね」「セックスフレンドでいよう」などの内容があれば不貞行為が認定される可能性が高いでしょう。

裁判になると浮気相手や配偶者は、「ふざけて書いたものだ」と反論してくることが多いですが、裁判官がその反論を聞き入れることはほぼありません。

ただ、不貞行為があったのか微妙な文言もあります。たとえば「好きだよ」などのメッセージです。このような愛情表現メッセージについては裁判例は分かれています。

「逢いたい」「大好きだよ」というメッセージを1つの理由として浮気を認定した裁判例もあれば(東京地裁 H24.11.28)、「愛している」「大好き」というメッセージがあったとしても浮気したとは認定できないと判断した裁判例もあります(東京地裁 H25.3.15)。

裁判所は、その1つのメッセージで浮気したかどうかを判断しているわけではなく、さまざまな証拠を総合考慮して判断しているので、写真を含め多くの証拠を集めることをおすすめします。たとえば以下のような証拠です。

  • 録音
  • 録画
  • SNS、ブログなど
  • 日記、メモ
  • 興信所や探偵の調査報告書
  • クレジットカードの利用明細
  • レシート
  • Suica、PASMOなどの利用履歴
  • GPS

最後のGPSについては、夫が妻の浮気を疑い、車にGPSを取り付けて妻の行動を把握した事件があります。裁判所は証拠として採用しました(東京地裁 H25.10.9)。

浮気の証拠になる可能性のある写真

もし、体を密着させてような写真(キスしたり抱き合っている写真)などを撮影できた場合、裁判官が不貞行為を認める可能性があります(浮気の証拠になる)。

なぜなら、浮気は肉体関係だけではないからです。少しむずかしい言葉になりますが「婚姻共同生活の平和維持という権利または法的保護に値する利益を侵害」すれば浮気になります。

裁判例でも、肉体関係がなくても浮気を認定した事例があります。

下着姿で抱き合い、身体を触っただけ(東京地裁 H25.5.14)
性行為直前で服を脱いだ状態(千葉地裁 R4.6.23)

裁判所は肉体関係だけが浮気とは考えていないため、キスしたり抱き合っている写真を多く撮影できれば、裁判官が「婚姻共同生活の平和維持という権利または法的保護に値する利益を侵害」していると判断する可能性があります。

浮気の証拠にならない写真

浮気相手とのツーショット写真、デートしている時の写真、2人で食事しているときの写真があったとしても、それ単体では浮気の証拠になる可能性は低いといえます。

ただ、例外的なケースですが、手をつないでいた事実からから不貞行為を推認した裁判例もあります(東京地裁 H17.11.15)。ほかの証拠も総合考慮された上での不貞行為の認定ですが、仲睦まじい写真も一つの証拠になる可能性があるといえるでしょう。

珍しいケースですが、性行為中の相手の局部だけを撮影した写真を見つけたとしてもそれが証拠になる可能性は低いです。なぜなら相手を特定できないからです。相手の顔も写っているのであれば証拠として大きな力を発揮します。

浮気の証拠として効果的な写真を撮るには

浮気の証拠として効果的な写真を撮るには

浮気の証拠写真は、ご自身で尾行や張り込みをして写真を撮影する方法が一番手軽ですし、費用もかかりません。

もしも自分で浮気証拠写真を撮る場合には、違法にならないように撮影することはもちろん、裁判にも効果がある写真が求められます。

そのために、どのように撮影すればよいかあらかじめ知っておく必要があります。ここでは、自分で浮気証拠写真を撮る場合のポイントについてご紹介します。

違法にならないように写真を撮る

自分で浮気の写真を取る場合、ついつい前のめりになって違法行為にならないように気をつけなくてはなりません。

パートナーの浮気相手は他人です。写真を取るためにしつこく付け回したり、住居に侵入するなどすることによって、違法行為とみなされ、逆に訴えられるリスクがあります。

  • 浮気相手の家に侵入する:住居侵入罪
  • 浮気相手の家の前で張り込みをする:プライバシー侵害
  • 浮気相手を尾行する:ストーカー規制法

配偶者の行動パターンを把握しタイミングを狙う

浮気証拠写真を撮るにあたり、まずは配偶者の行動パターンを把握する必要があります。

もちろん配偶者や浮気相手にバレないように撮影しなければならないため、浮気しそうなタイミングをピンポイントで狙うのが効果的です。

金曜日の夜や残業で遅くなる日など、浮気相手との密会が予想される日をあらかじめ予測しておきましょう。

浮気証拠写真はできるだけ多く撮影する

ラブホテルや自宅に入る写真が1枚だけ撮れても、十分な証拠能力があるとはいえません。また、密会場所がシティホテルだった場合、ラブホテルよりも不貞行為の証明が難しくなると考えられます。

配偶者と浮気相手の顔が撮影できてもそれがどこで撮影されたのかわからなければ意味がないため、浮気現場や状況なども含め浮気証拠写真はできるだけ多く撮影するのがポイントです。

対象者の顔がはっきりわかるように撮影する

浮気証拠写真は、対象者となる配偶者・浮気相手の顔がはっきりわかるように撮影する必要があります。誰が見ても対象者だとわかるような顔写真が求められます。

正面からの写真であっても、あまり遠くから撮影すると顔がぼやけてしまったり、画質が落ちて顔が判別できなかったりするかもしれません。

配偶者や浮気相手にバレないように近づいて写真を撮るのはバレるリスクがあるため、少しでも危ないと思ったら無理しないことが大切です。

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探偵事務所に依頼する

ご自身で撮影すると費用を安く抑えることができるというメリットがある一方で、バレたり、違法行為になるデメリットがあります。

浮気の証拠写真を確実に撮影したいのであれば探偵事務所に依頼することをおすすめします。

探偵はプロです。2人の顔を確実に捉えられ、かつ、相手にバレにくい撮影スポットを考えて、暗い場所でもはっきりと撮影できるカメラ、小型のペン型カメラ、腕時計に扮したカメラなども携行して、状況に合わせて使い分けます。

浮気の証拠写真で大事なのは枚数ではなく「質」です。かりにラブホテルへの出入りを撮影できなかっとしても、デート中の親密度(腕を組んでいたか、距離感)、2人の表情などのすべてを見て裁判官は「不貞行為をしたと推認できるか?」を検討します。

このような写真を的確に撮影するのは素人では極めてむずかしいので、プロである探偵事務所に依頼することをおすすめします。

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